クラピアの刈り込みは、防草目的で植える場合や、白・ピンクの花を楽しみたい場合であれば、必ずしも必要ではありません。
それでも私が毎年刈り込んでいるのは、クラピアで「緑のじゅうたん」のような庭を作りたいからです。

ここでいう「緑のじゅうたん」とは、草丈が低く、ランナーが目立たず、葉が密に詰まって地面を覆っている状態のことです。

クラピアはひんやり、ペタペタとした独特の感触があり、裸足で歩くと、とても気持ちいいです。チクチクしやすい芝生とはまったく違う気持ちよさがあります。

クラピアは、芝生に比べると頻繁な芝刈りをしなくても育てられるグランドカバーです。しかし、まったく刈らずに放置していると、古い茎の上に新しいランナーが重なり、少しずつ厚みが出てきます。
(下記の写真は全く刈らずに放置した状態のクラピアです)

特に梅雨から夏にかけては生育が活発になるため、草丈が一気に高くなったり、茎や葉が何層にも重なって、全体がぼさっとした印象になりやすいです。

表面は緑に見えても、ランナーが浮いたように重なっているだけで、地面に密着した美しい状態とは少し違います。
そこで刈り込みを行うと、上へ伸びた茎や重なった部分を減らすことができます。草丈がそろうことで、庭全体が平らで整った印象になります。
さらに、クラピアは刈り込まれることで茎の枝分かれが進みます。繰り返し刈ることで葉が細かくなり、密度の高い、目の詰まった状態に育ちやすくなります。
私の場合は、クラピアの生育が活発になる6月〜8月に2〜3回程度、庭の状態を見ながら刈り込みを行っています。
この記事では、私が実際に行っている方法に沿って、
- 刈り込みの頻度
- 刈り込む高さ
- 必要な道具
- 刈り込みの手順
を詳しく紹介します。
クラピアをただ広げるだけでなく、低く密に育てて「緑のじゅうたん」のように仕上げたい方は、ぜひ参考にしてください。
クラピアの刈り込みのポイント
刈り込みの回数は年2~3回
クラピアの刈り込みは基本的には1~2回で良いと思います。しかし、私のように草丈を低く保ちたい場合は3回程度やったほうがいいと思います。
私の場合は、毎年、次のようなペースで作業することが多いです。
| 時期 | 作業内容(千葉県北部) |
|---|---|
| 5月 | 草丈や花の状態を確認する |
| 6月 | 梅雨による徒長が目立ったら1回目 |
| 7月 | 再び盛り上がってきたら2回目 |
| 8月 | 必要に応じて3回目 |
| 9月以降 | ランナー取りなどは行うが、強い刈り込みはしない |
| 冬 | 刈り込みはしない |
刈り込む高さ→地面から約1~3cmを目安にする
刈り込む高さは人により好みが分かれるポイントのようで、色々なサイトを見ると地面から5cm程度とするところが多いかもしれません。
しかし、私のように低く平べったく保ちたい場合、草丈は1~3cm程度が目安になります。結構、強めに刈り込むので、コツが必要です。(後述します)
ランナーを整理する
クラピアを上から見ると、地面がすべて緑で覆われているように見えることがあります。
しかし、実際に葉を持ち上げてみると、別の場所から伸びてきた長いランナーが、地面に根付かずに上へ重なっているだけの場合があります。
私はこれを「ウソ被覆」と呼んでいて、本当の意味での「クラピア完全被覆」とは少し違います。

表面に葉があるだけで、下の地面には十分に根が張っていないからです。
長いランナーをそのままにすると、
- 古いランナーの上へ新しいランナーが重なる
- 中央部分が盛り上がる
- 下側に光や風が届かなくなる
- 茶色く木質化した茎が増える
という悪循環で、美観が損なわれるので、ランナーを出来る限りコントロールすることがクラピアを美しく保つポイントだと考えています。
こちらも「手順」の項目で後述します。
刈りカスをしっかり除去
バリカンで刈り込みを行うと、文字通り葉も茎も木っ端微塵になるため、刈りカスが堆積します。(芝生管理におけるサッチと同義です)
この刈りカスがたくさん残っていると蒸れや腐敗の原因になるので、刈り込んだあとはレーキでしっかり取り除き、茎葉は廃棄しましょう。
最後の刈り込みは9月上旬頃まで
秋遅くに強く刈り込むと、休眠期までに葉が戻らない可能性があります。
秋に少し茎が伸びていても、無理に短くせず、庭の外へはみ出した部分だけをハサミで整える程度にします。
初年度は全面を覆ってから軽めに刈る
植え付けたばかりで、苗と苗の間にまだ土が見えている状態では、無理に全面を刈る必要はありません。
初年度は、まずクラピアを地面へ広げることを優先し、伸びすぎたランナーを切るくらいにしましょう。
庭全体をほぼ覆い、上へ伸びる茎や重なりが目立つようになってから、最初の刈り込みを行います。
クラピアの刈り込みに必要な道具
放っておいても旺盛に繁殖するクラピアの管理で最も重要なのは、刈り込みだと個人的には思います。なので、道具はこだわりたいところです。詳しく解説します。

電動芝生バリカン(充電式を強くオススメ!)
クラピアの刈り込みは草刈りハサミでもできないことはないのですが、両手が使えなくなるのが難点です。
クラピアは横に伸びる植物のため、草をやや立たせたたり、刈ったあとのクラピアを除けながら進めたほうが効率的です。
その理由から電動の芝生バリカンがオススメです。さらに言うと「充電式」を強くオススメします。
コード式の場合、取り回しが面倒なことと、刈り込み作業に熱中しているとコードを巻き込んで切ってしまうことがあるためです。(私は3回やりました💦)

挙句の果てに首や腕に巻き付けて作業をしていましたが、感電のリスクがありNGです。

充電式ならコードの取り回しに気をとられることもなく、刈り込みに集中できます!
レーキ・熊手
レーキ(熊手)は、刈りカスを集めるだけなく、
- 横倒しになった茎を起こして刈りやすくする
- 地面に絡みついたランナーをほぐす
という意味でも大活躍します。
しかし、金属製の爪のレーキで強く引っ掻いてしまうと、土まで露出したり、過度にクラピアを傷つけてしまうので、プラスチック製か竹製の熊手がオススメです。
厚手のゴム手袋
クラピアの刈り込みでは、茎を立たせたり、刈ったものを避けたりといった作業を空いた手で行います。なので、グリップ力がある背抜きゴム手袋が欠かせません。
また、電動バリカンを扱うため、万が一の時に手を護るためにも厚手のものだと安心して作業ができます。
虫除けスプレー・蚊取り線香
クラピアの刈り込みをする時期は蚊が活動する時期と重なります。なので、蚊よけ対策もしっかりすることで、ストレスなく作業ができます。
屋外での作業になるため、蚊よけスプレーは強力な第2類医薬品のものがオススメです。
クラピアを「手でむしる」という方法も
ここまで電動芝生バリカンを使う前提で話をしましたが、道具を使わずにクラピアを「手でむしる」という方法もあります。
原始的ではありますが、切りカスが出ないという利点があるのと、ランナーを剥がしながら丁寧に作業ができるという意味でもオススメです。
小さい庭の場合は、ぜひやってみてください!
【動画でわかる】電動バリカンを使ったクラピアの刈り込み手順
【手順1】最初は高い部分をざっくり刈る
最初から完成形の高さにそろえようとせず、盛り上がった部分を中心に粗く刈ります。
この段階の目的は、庭全体をきれいに仕上げることではなく、上に伸びた茎を短くし、クラピアの内部が見える状態にすることです。
バリカンを一方向へ少しずつ動かし、厚く茂った場所では一度に深く刃を入れず、表面から数回に分けて刈ります。
【手順2】レーキで刈りカスを取り除く
粗く刈ったら、レーキで刈りカスを集めます。同時にレーキをかけることで、表面からは見えなかった長いランナーも出てきます。
集まった刈りカスはゴミ袋などに入れますが、この段階ではそこまで徹底的にカスを集める必要はありません。
【手順3】ゴム手袋で逆撫でしてから仕上げ刈りをする
粗刈り後のクラピアは、バリカンに押されて横へ寝ています。寝た状態のままだと、クラピアの上にクラピアが乗っている状態なので、これをゴム手袋をつけた手で、クラピアを進行方向と逆向きになでます。
そして茎と葉を立たせてから、その部分にバリカンで刈ります。
バリカンは一方向に動かすだけでなく、長く伸びた茎をキャッチする意識で左右に動かすのも有効です。この作業を繰り返すことで、
- 寝ていた茎を切れる
- 高さをそろえやすい
- 刈り残しを見つけやすい
- 厚く重なった部分を発見できる
ようになります。
動画を見ると「こんなにハゲるくらい刈ってしまうの?」と思われる方もいるかと思いますが、クラピアが旺盛に伸びる6~7月の場合、私はいつもこれくらいやります。それでもクラピアは脇芽を生やして大復活してくれます。
【手順4】もう一度レーキを通す
仕上げ刈りが終わったら、もう一度レーキを通します。
2回目は、刈りカスを出来る限り取り除き、横に伸びたランナーを発見するのが目的です。
プラスチック製のレーキを使っている私の場合は、かなり強めにレーキを通します。少しくらい土が露出しても気にしません。
【手順5】長いランナーを見つけて切り離す
刈り込み後はクラピアの厚みが減るため、長いランナーを見つけやすくなります。
長いランナーは手で摘んで剥がすように取り除きます。園芸用ハサミで途中を切っても構いません。
ランナーを切りすぎると、ちゃんとクラピアが被覆するのか?と心配になるかもしれませんが、ランナーが見えずに密に詰まった状態が最も美しく見えるので、こだわってみてもよいかと思います!
また、長いランナーを適度に切ることは、枝分かれを促進し、新しい芽が出やすくなる効果もあります。
【手順6】クラピアを軽く鎮圧する
刈り込み後は、レーキによってランナーや葉が浮いた状態になっているので、クラピアの上を踏み固めるように歩き、地面へ軽く押し付けます。
適度に踏むことで、浮いている茎を地面へ戻し、クラピア全体を平らにできます。
クラピアは適度な踏圧を受けることで枝分かれし、密に育ちやすくなり、花をつけにくくなるという利点もあります。
まとめ|刈るだけでなく、レーキとランナー処理まで行う
クラピアを美しく管理する上で、最も大事な作業は刈り込みだと思います。極論ですが、年2~3回の刈り込みさえやれば、そこそこの美観を保つことができると思います。
| 項目 | 私が行っている方法 |
|---|---|
| 刈り込み時期 | 主に6~8月 |
| 刈り込み頻度 | 年2~3回程度 |
| 刈る高さ | 葉を残しながら地面から約1~3cmを目安 |
| 主な道具 | 電動バリカン、レーキ、厚手のゴム手袋 |
| 基本手順 | 粗刈り → レーキ刈りカス回収・ランナー掘り起こし → 仕上げ刈り → 刈りカス回収 → ランナー整理 → 足で踏んで鎮圧 |
刈り込みは少し手間がかかりますが、続けるほどクラピアは低く密に整い、美しい庭へ近づいていきます。ぜひ無理のないペースで手入れを続けながら、裸足で歩きたくなるような「緑のじゅうたん」を育ててみてください。
